バイオ洗浄(薬剤洗浄)って効果あるの?塗装のプロが解説!
リフォーム業界では、外壁や屋根の洗浄は塗装工事の前に行われる重要な工程です。時々、「バイオ洗浄(薬剤洗浄)」を強みにしている塗装会社がいるとお客様からお聞きします。このバイオ洗浄は、通常の高圧洗浄よりも洗浄力が高く、強力なカビやコケを落とすことができると言われているものです。外壁塗装工事をするほどでないにしても、汚れを綺麗にしたい住宅で実施されることが多い方法です。
外壁塗装工事におけるバイオ洗浄には「バイオ洗浄剤を外壁に塗布して、時間をおいてから洗い流す」方法と「バイオ洗浄剤と水を合わせ、吹き付けて洗う」方法の2通りがあります。
この記事では、外壁塗装工事におけるバイオ洗浄の効果と必要性について詳しく解説します。
バイオ洗浄(薬剤洗浄)とは?
バイオ洗浄は、天然由来の酵素や微生物を利用して汚れを分解する方法で、環境に優しいとされるものですが外壁塗装工事においては次の問題点があります。
- 汚れ落とし能力の限界
バイオ洗浄は緩やかな効果しかなく、頑固なカビやコケ、長年蓄積した汚れには十分な効果が得られないことが多いです。また、下地処理工程で行う作業で、この薬剤を十分に洗い落とせていなければ塗装の耐久性が低下したり、不具合が発生したりする可能性があります。 - 気象条件の影響
バイオ洗浄は気温や湿度に左右されやすく、寒冷地や乾燥した地域では効果が半減します。外壁塗装工事の下地処理工程においては安定した洗浄が求められます。 - コストが高い
バイオ製品は高価であり、広範囲の外壁を洗浄する場合にはそれだけ多くの薬剤を使用することになり費用が高くなります。
バイオ洗浄が流行り始めたのは現在から30年程遡り、1990年代後半~で、今では社名が変更されていますが「ペイントハウス」が得意としていた商法だと言われていました。
今でも残っているこの洗浄方法は、高圧洗浄で使用する洗浄水にバイオ洗浄剤を混ぜて洗うことで通常の高圧洗浄よりも高く費用を得られるといったものだと塗装業界では通っています。
これらバイオ洗浄剤は総じて「成分が植物由来で環境や人体に優しく、安心して使用できる」とPRされていますが、大手塗料メーカーの製品でさえも「ゴム手袋や保護メガネの着用」や「樹木や植木および観賞魚などに影響を及ぼす恐れがあるため、養生を行うこと」といったような注意書きがされています。
一般的な洗剤に「比べて」環境や人体に優しいのであって、決して安全なものではないとご認識ください。
バイオ洗浄の作業内容
バイオ洗浄の方法は冒頭で2通りあると述べましたが、外壁塗装工事におけるバイオ洗浄は「高圧洗浄時に洗剤を混ぜて噴出させる」洗浄方法です。
バイオ洗浄剤には、界面活性剤が含まれていますので、塗装工程に入る前には完全に洗剤を洗い落とす必要があります。この洗い落とし作業を怠ると早期剥離が発生したりするなどの塗装に不具合が発生する原因となることがあります。そのため、このバイオ洗浄剤を使用した後の洗い落とす作業は入念に行う必要があり、完全に洗い落とすためには1日ではまず足らず、2日はかかるものです。
そのため、バイオ洗浄を提案してくる工事会社に対しては「バイオ洗浄だけでどれくらいの日数をかけるのか」を確認してみると良いと思います。
バイオ洗浄の作業手順
- バイオ洗浄剤によって被害が出そうな樹木・植木・池・水槽などにしっかりと養生をする
- 保護眼鏡やゴム手袋、保護着等の自信を守るための保護具を着用します
- 通常の高圧洗浄で汚れを洗い落とし、下地を湿らせます
- 仕様書に沿って洗浄剤を適切に薄め、下地全体に満遍なく塗布し、少し時間を置くことでカビやコケなどの菌を分解させます
※濃縮タイプの製品なので薄める必要があり(安全性の確保ができない) - 洗浄剤を通常の高圧洗浄で複数回洗い落とします(この作業が一番重要です)
- 乾燥を確認後、次の作業工程に進めていきます。
バイオ洗浄は本当に効果があるのか
結論からお伝えすると「外壁塗装工事の下地処理においてはバイオ洗浄をしても通常の高圧洗浄をしてもほとんど変わりません」。
丁寧に通常の高圧洗浄を実施すれば、外壁塗装工事の下地処理としては十分にきれいになります。
期待している程の効果を求める場合には、「バイオ洗浄剤を外壁に塗布して、時間をおいてからスポンジで擦り洗いをして、しっかり洗い流す」方法で行う必要があります。
しかしながら、バイオ洗浄はカビや苔、藻に対して効果を発揮するもので、排気ガスや塵埃、錆びなどの汚れはバイオ洗浄では効果はほとんど期待できません。
クリーニング工事でもそうですが、汚れは汚れの種類によって効果を発揮する洗浄剤の種類が異なります。
外壁塗装工事におけるバイオ洗浄は、高い費用をかけたところで効果は得られず、余分な費用を払っただけとなるというのが塗装業界の認識であります。
まとめ
バイオ洗浄は望ましい用法で行えば効果がありますが、外壁塗装工事で提案される方法では、通常の高圧洗浄と変わりなく、お客様から高く工事費用を払っていただくための手段となりえてしまっているようです。
外壁塗装工事をせずに汚れを落としたいという目的のみでしたらバイオ洗浄をしても良いかもしれません。
ただ、他の記事でも触れていますが、洗浄をした後は「洗顔した後の素肌」の状態ですので、洗浄前よりも汚れやすく、劣化しやすくなりますのでご注意ください。
駐車場の土間を家庭用の洗浄機で洗浄されたことがあるお客様は少なくないと思いますが、家庭用の洗浄機でさえ、土間を削り、きれいにしているものです。工事用のエンジン式高圧洗浄機はさらに圧力があり、屋根や外壁を多少なりとも痛めつけながら汚れを除去しています。
だからこそ、露になった素肌を化粧水や乳液で保護するのと同様に、屋根や外壁も塗装工事によって保護する必要があります。
KAPENでは品質の良い塗料をご提案するとともに、施工の品質をより良くご提供するために洗浄剤から副資材に至るまでベストなものをしっかりとした理論を知るため日々勉強をしています。
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