先日、KAPENにご依頼があったのは畑作業や道具を入れる小屋の柱の交換でした。
A様が畑作業を行うときに使っていた小屋の外にある屋根を支える柱がぐらぐらするとのことでした。現地調査を行うと柱土台が無く地面にそのまま建てられていました。今回はこの柱の交換と雨樋を付け、畑で利用する雨水を効率よく集めることができるようにしていきます。
柱の下に草が生えていますね。本来ならここに柱の土台があるんですがありません。
これでは地面に直接木製の柱が接してしまっていることで、地中の水分や木を好む虫の影響を受けてしまいますね。
それに年数が経って、この柱も弱く・脆くなってしまっているので崩れてしまっていたかもしれません。。。
持ち帰ってきたものを私も確認してみたのですが、まだまだしっかりした柱のように見えます。しかし持ってみると見た目より軽く、そして壊れそうなくらい表面の薄さを感じました。会社の作業場でこの柱を切断してみました。さて…どのくらいの被害になっているのでしょうか。。。。
中身を見てみるとスカスカ!表面上は問題がないように見えるのに中がスカスカのボロボロで、叩いてみるとどんどん木くずが落ちてきます。
何でこのような状態になってしまっているのか工事部長の平山さんに聞いてみると「これはもうシロアリに好き放題食われちゃったんだろうね」とのこと。
外から見るとシロアリの被害が分かりませんね。
奥の方まで空洞でした。
確かによーくこの柱を確認してみるとコケがついているのと内部が湿っているのが分かりました。
恐らくですがDIYで当時作られた作業小屋だったのでしょう。
ここでPOINT!!
DIYで木材を使用するときは、できる限り水分が発生しうる部分には接着しないようにしましょう
可能であれば木材以外の部材を使用するのも長く持たせる秘訣です!
シロアリはどんな条件で発生するのか?
まず、シロアリは「昆虫綱ゴキブリ目シロアリ下目」という分類になり蟻ではなくゴキブリの仲間です。環境上、害虫シロアリは大切な役割を担っています。シロアリが木や葉や根を食べ土に分解しています。建物にとって害虫でも良い土を作っている生物の一員なのですね。
今回シロアリが巣を作った原因は、「木材を裸のまま地面に設置」していたことです。地中の水分を木材が吸い上げてしまい、水分を含んだ木材を好む害虫のシロアリが寄ってきてしまったのです。これは住宅でも雨漏りが原因で屋根や壁など湿気の多い木材を材料とした場所でも多く見かけられます。山や森、公園や大きな木、池、川などの近くに家が建っているとシロアリ被害が発生しやすくなります。
自分でシロアリの被害を確認する方法は?
蟻道の存在 |
シロアリは地中を経由して家の中に侵入し、トンネルのような道=蟻道を作ります。 切り株や木柱などの場所から家の中に続くように蟻道が作られています。 蟻道がある場合は高確率でシロアリが発生している、または発生していたと考えられます。 |
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羽アリの発生 |
春~夏の中頃にかけて羽アリがご自宅の近辺で飛び回っているのを見かけるようでしたら シロアリが発生している可能性があると考えられます。 |
柱や梁などの木部を叩いた音 |
シロアリの特性として明るい場所では木の表面を食べず、内部を食い散らかしていることがあります。 そうすると見た目上は変化がなくとも、中身がスカスカになっているので叩いてみると空洞音がします。 |
使用上の変化 |
木部がシロアリに食べられてしまうと弱くなってしまうため、床板や畳が沈むような感覚が生じたり、 建具の調子が悪くなったりする状態が疑いを持つポイントになります。 |
自分でできるシロアリ予防
建物の周りに木材、木製品を置きっぱなしで放置しない
シロアリの好物を置いておびき寄せていることになってしまいます。。意外と落ちてしまっているのが段ボールや雑誌、これもシロアリのえさになってしまうのです。特に日当たりの悪い北側は注意して片づけましょう。
風の通り抜けと日当たりを意識する
シロアリはジメジメとした場所を好んでいます。その逆の状態にするよう建物の周りを整えるのも一つです。風通し良く、湿度を抑えた状態にすることや、室内でも湿気がたまらないように換気をしたり、床下に通気口を設けるなどされると良いでしょう。
雨漏りや水漏れが発生していないか検査する
築8年~10年付近になりましたら1度は雨漏り、水漏れの確認をされることが望ましいです。自分で確認し、怪しければ専門家に確認してもらうのも手です。
築10年以降は放置せずに定期的に確認を実施されてください。
雨漏り、水漏れはその現象だけでも建物にダメージを負わせてしまいますが、放置してしまっているとシロアリにより更にダメージを追ってしまうことになります。
代表の嘉数が柱に塗料:キシラデコールを塗っています。これは防腐・防カビ・防虫効果の高い塗料なんです!
通常外壁を塗る塗料は造膜タイプで、素地に浸透させるのではなく、表面に膜を作るものです。
一方、キシラデコールは素地に浸透させるもので、染料をイメージされるとよろしいかもしれません。
※ちなみにハケの使い方で塗料が側面から垂れないように、塗料だまりが出ないように均等に綺麗に塗れます。ちょっとした角度なんです。職人技ですね。
※左に移っている社員は神(じん)君です。現在、社長や先輩から技を習得中。仕事で絶賛成長期です。(応援お願いします。)
その後の作業小屋が長持ちしますように
畑を作っている場所の多くは水場が無いことが多いです。その為、皆さん雨水を有効利用できるよう工夫されています。
季節ごとに様々な野菜の収穫を楽しんでいるA様。
雨水も今までよりも効率よく集まります。
今回、柱の下には土台を設置しました。地面からの水対策です。KAPENでは小さな工事の対応しています。皆様の大切な生活を応援いています。今回のようなお困り事でもご相談ください。