大雪前に行うといいことは?

もう12月。今年もあっという間に過ぎたように感じます。冬本番になると積雪が心配になります。今年もあまり降らないといいです…。関東も埼玉・神奈川・東京は積雪に弱いです。2014年(平成26年)に降った雪で大きな被害がでました。記憶に残っている方も多いのではないでしょうか?

高速道で立ち往生した車、電車も通らず、道路も通行止め、大学受験に行けなかった学生さん、帰宅できない人も多かったです。その後、住宅やカーポートが雪で壊れたり、ビニールハウスなどが倒壊したなど様々なニュースがありましたね。

今年の気象庁が出している長期予報

関東雪予報はどうでしょうか?気温は平年並みか高めとのこと。一時的な寒気の流れ込みで大雪になる可能性があるので注意してほしいと載っていました。 

参考: 2023ー2024年の雪予報 

この後KAPENを始め多くの屋根工事の会社は人手が足りず、寒い冬に壊れて不安な中、多くの困っているお客様を待たせてしまいました。簡単な工事でさえ2年以上お待たせしたり、屋根材や瓦が入らず4~5年待ったと聞いたこともありました。

同じ地区で同量の雪が積もっても被害が出ない家と出る家の違いがあります。その違いを知ることが大きな被害を出さないことに繋がると思います。

どんな製品にも耐久期間があり経年劣化は起きます。もちろん常識や経験則を大きく上回る状況が発生した場合は倒壊や破損は起きる可能性があります。例えば普段、降雪がない地域に豪雪地帯並みに降った場合です。その場合は少々の準備では対応が難しいでしょう…。まずはできることを!

想定範囲の大雪の対処方や準備をしていこう

①【 劣化・破損しているポリカ波板屋根修理 】
ポリカ波板は年数が経つと紫外線や熱でボロボロになっています。その為、少し力が加わると割れてしまいます。また、ポリカ波板とポリカ波板の接続箇所を止める金具が外れていることがあります。
以前あった事例では…、以前、雪が降った時にカーポートに雪が積もり潰れないように、雪かきシャベルや塵取りで雪かきをしたそうです。その時に接続金具も一緒に雪かきをしてしまったそうです。その為、強風時にその部分がバタバタとしていました。古くなるとバタバタ動く分劣化が早くなり大雪などで穴が開いたりします。
事前に出来る解決方法は!!

10年以上の年数が過ぎ変色が表われ、割れやヒビなどが無いか確認してください。もしあった場合は張り直しましょう。そうすることでポリカ波板の下にある車や物が守られます。

経年劣化をしている波板に雪が瓦屋根から落ちてきました。

 

②【 木製柱がシロアリ被害になっている 】
物置・カーポート・住宅などの柱がシロアリや腐っている場合、内部が空っぽになっていたり、柱自体が大変弱くなっているので屋根に雪が大量に積もり解けて重くなると劣化した柱が耐え切れず潰れてしまいます。
 
事前に出来る解決方法は!!
外壁や柱を目視でいいので確認してみましょう。外壁が剥がれたり、ベコベコしていたり、変色やコケやカビが出ていませんか?
木製の柱などから虫が出ていたり、穴が開いていたりしていませんか?そのような場合は、シロアリの被害が出ている可能性高いです。

 

シロアリ被害の柱

 
③【 外壁の劣化 】
裂けていたり、壊れている部分から雨風雪が入って内部が真冬に凍結解凍を繰り返すことで、壁がボロボロになります。少しずつ腐っていくことで年数が経つと上記②に進みシロアリの被害が発生します。
 
解決方法は!!
 
 

雨や結露による劣化

④【 屋根劣化・ズレ 】

大雪で瓦がズレることがあります。屋根は雨が降ってその場に留まらないように下に流れるようになっています。また、屋根材は一枚の瓦や屋根材で出来ているのではなく、何枚も合わせて屋根を構成しています。雪が降り続くと屋根に雪が積もります。当然、寒いので家の中では暖房を付けます。熱は上に上がる特性があるので屋根と雪の設置している部分は融けるので下に流れていきます。その時に雪が瓦や屋根材を固定している部分が外れていたり、壊れていると瓦や屋根材をズラしてしまうことがあります。そこの部分から雨漏りが起きます。
 
解決方法は!! 
 
【屋根瓦の亀裂・瓦の有無】このように瓦がない部分があったり、ズレていたりしたら大変危険です!
【水切り熨斗の劣化・ズレ】雨漏りが見られたら屋根を疑ってください。外壁をつたった雨水が、屋根と壁の境から建物に入らないようにする役目の箇所が無かったり、劣化によりズレている場合があります。
【軒先の瓦のズレ】 ずれたままにしておくといつ落ちてくるかわかりません!すぐに修理を依頼してください!
【カーポートの屋根の劣化】瓦だけではなく、カーポートなどの屋根のサビがひどい場合は、雪の影響での劣化を防ぐために幕板塗装を施して修繕しておきましょう。

雨樋などの劣化・ズレ

【雨樋が外れた】雨を受け止めてくれる雨樋ですが、外れかかったりすでに外れていませんか?
【雨樋の掃除】雨樋に葉っぱや虫など冬が来る前に掃除して取り除いておきましょう!
【軒裏の劣化】軒裏も要注意です!
【軒裏の塗装の剥げ】ケーカル板などの場合、板金などにすることでメンテナンスも楽になります。

雪止めの点検・設置

「雪止め」は積雪対策のひとつです。

雪止めがない方が、スムーズに雪が屋根から落ちてくれるから、屋根への負担は軽いんじゃないの?と思われがちですが、雪は小出しに落ちてくるわけではなく、どっさりまとまってから落ちてきます。

屋根に雪が積もっていたら屋根の下は大変危険です!

どっさり落ちてくると、雪の重みで雨桶が折れたり、軒下にいる人に直撃したり、もしカーポートや物置などが屋根下に設置されていたら、積もり積もった雪の重みの上に、さらに屋根からの雪がのしかかるため、非常に危険な状態となります。

太陽熱などで雪が水になった状態で下に落ちてくると、軒下への影響は少なくて済みます。
そのため、雪止めは大変重要な役割を担っているんです。

雪止めがあるか、屋根の状態がどうか?などのご自身での点検は大変危険です。必ず専門家にご依頼ください。