空き家の管理の仕方~売却までの時間の活用~

管理されている空き家について

仕事であちこち住宅地に行くと空き家の増加を感じます。ちなみにKAPEN本社のある日高市はH30年時点で9%との事。高度経済成長期に「金の卵」として日本各地から集まってきた方々が建てた住宅が今どんどん空き家になってきています。日高を始め大都市近郊では、今後ますます増えていく傾向があるかもしれません。しかし、圏央道ができたことで少し様子が変わってくるかもしれません。出入口周辺には大きな企業も入ってきているので多少人口が増えるのでは??と期待しています。

空き家にも2種類のタイプがあるように思います。

1.管理ができている空き家とは

庭の手入れ、塗装が剥げていない、ポストに郵便物などがあふれていない、建物周辺がスッキリ片付いている。今すぐにでも生活ができそうな建物です。

空き家だった建物です。購入者が決まり現地調査時の写真です。空き家ですがとても綺麗です。

2.管理ができていない建物

庭木や雑草が生い茂って敷地からはみ出している。また、建物に草や蔦が絡まっている。塗装が剥げ、外壁や屋根にコケやカビが発生している上に外壁の破損やひび割れ、屋根材や瓦がズレていたり穴が開いている。ポストの郵便などが詰まっていて、外にはみ出している。建物周辺にゴミや物がいくつも置かれている。

数年間放置していた空き家です。

現地調査を行いました…。少々😅手が掛かりそうです。

管理の差でその後が大きく違ってきます

新築が出来上がったときから、建物は年々劣化していきます。「形あるものはいつか壊れる」なんて言葉もあります。いつか劣化して壊れるといいますが、1つ違うことがあります。それは使い方とメンテナンスの違いによって劣化速度が変わるということです。上記空き家は放置期間が長く外壁下の方は雑草が茂っていたので湿気や枝・葉などが風で動いて壁を擦っていたなどが原因で塗装の傷みが酷くなっています。こちらは現在どこまで直すか検討中とのことです。

その他参考建物状況
上記以外で以前に行った現場は、周囲数十軒の家を一斉に建売分譲した住宅地です。完成からまもなく30~40年位ですが、同じような立地条件なのに一軒だけお化け屋敷のようです。数年前に引っ越されたまま空き家とのこと。その後、放置状態が続き敷地内には物が積まれ、ゴミも置かれていました。木と雑草が庭を覆い隠し、庭に行くことは困難な状況です。外壁にはツタもガッチリくっつき剥がすのが大変そう…。屋根まで届いたツタや大木になった庭木が屋根に覆いかぶさっていました。風が吹くたびに屋根にぶつかっています。棟板金の剥がれがありました。雨漏りの後が軒天からわかります。室内にも雨漏りはあると推測でき、雨漏りが2階屋根から起きていると2階の部屋の天井は腐って剥がれ落ちていると思われます。床や壁は水分を含み剥がれや反り返しが起きているでしょう。一階も湿気によりカビなどの被害が起きていると思います。
 状態の良い物件とは
中古で住宅を購入したいと考えた場合、皆さんならどのような建物を探しますか?

やはり、できるだけすぐ使える建物を探しますよね。入居前にリフォームを考えていたとしても、本体基礎部分まで修理をする物件を選ぶより、生活に関係する壁紙・棚をつける・水廻り・庭など、自分達らしい新しい生活になるようなところにお金を掛けたいものです。限られた資金を有効に使いたいと思うのは皆さん同じだと思います。その建物の状態の良さによって初期予算が大きくかわります。

売却を考えず、所有者が管理するにしても状態を良くしておくことで長年築いてきた近隣住民関係が壊れません。なにより管理しやすいですね。

状態の悪い物件とは

雨漏りが起きている空き家を長期間放置していると本体基礎部分の劣化はかなり深刻です。

穴が開いていたり、開きやすくなったりしたことで害獣などが住みついたり、蜂の巣ができ建物内部に巣を作っている、シロアリ被害などの問題になっていることもあります。その結果、建て替えと変わらないくらいになる事もあります。害獣が住み付くと不衛生なだけではなく、臭いが一般清掃では全く取れません。特殊清掃などのありますが、そもそも清掃ができるのは壊れていないことが前提です。このように状態の悪い物件はすぐに使えない上に、大掛かりな工事が必要になるものをいいます。

商品価値

このように空き家を良い状態で管理することは、売却を考えた時に売却までの時間が短くなります。不動産関係者から話を聞いても売却までの時間は短いとのことです。例えば、築年数が20年が以上の物件でも綺麗に管理されている物件は出してすぐに売れることもあるそうです。逆に築年数が10年前後でも放置され、未管理の物件でゴミが放置され庭も荒れ放題の場合、買い手が何年も付かないことが多いとのことです。

ご近所迷惑  放置空き家で実際に起きたトラブルをご紹介します

あまり酷いと役所や地域の自治会などから通知を頂くことがあります…。
 
屋根

 棟板金・雨樋が外れ、ご近所の建物や車を破損させたり通行者が怪我をした。

建物
 不審者の侵入とそれによる火災・ゴミの不法投棄・時には犯罪の現場に!
 劣化による倒壊や台風や強風などによる倒壊。
 
建物の付帯部分
 カーポートやテラスの屋根が飛ぶ。
 トレリスや塀が壊れ敷地外にはみ出し通行者が怪我をした。
 郵便物があふれポストが壊れる。外に出た郵便物やチラシなどがゴミになる。
 
庭など
 庭にゴミや物を放置したことで放火された。
 庭木が大きくなりお隣の雨樋に葉や実が落ち雨樋が詰まった。
 庭木や雑草が生い茂って隣との境界線の柵に木が入り込み数年後に柵に喰いこみ壊れてしまった。
 これは日々ご近所問題になってます。竹・ケヤキ・桜・など根がお隣の庭から入り迷惑をかけます。
 春に竹が何本も出てきてそのうちの1本が軒天を傷つけたなど。
 
害獣虫など
 ダニ・蚊・ゴキブリ・蠅・シロアリ・オオスズメバチを含む蜂の被害・猫・狸・アライグマ・テンなどが住み着き、住宅自体が糞尿などの被害に遭う他、近隣住民に迷惑を掛ける。
 
裁判
 ご近所にこの様な空き家があると近隣環境が悪いと判断され資産価値が下がります。
 空き家倒壊で近隣住民が被害に遭うなどが起きた場合に時には裁判沙汰になるケースもあるようです。

まとめ

空き家を管理していくことは一見お金が掛かるように感じるかもしれませんが、行政やご近所トラブルを招くこともなく、最終的に売却する時も早く売却できます。人が住まない家はあっという間に劣化が進んできます。
 
  1. 月に1~2回は空気の入れ替えをしましょう。
  2. 雨漏りの気配がないか確認しましょう。
  3. 塗装を含め大きな劣化が起きないように目視で確認しましょう。
  4. 無料相談を行い、建物の状況をプロの目で見てもらい、プロの声を聞きましょう。

KAPENでは!

将来の使用年数や築年数、建物の利用方法に合わせたご提案を行いますので、無料相談時に思いを伝えてください

お客様のご希望の例 (塗装の耐久年数)

  • まだまだ長くここに住みたい!(20~30年)
  • 今、売却を考えている。(15~30年)
  • 親が施設に入ったが、荷物置き場として使いたい(5~20年)
  • いつか子どもたちが使う(住む)と思うので(20~30年)
  • 相続の時に売却したいが、まだしばらくはそのままにしておきたい(5~20年)
  • もう少し高く売れそうな時期まで持っていたい(15~30年)
  • 空き家を通学・通勤に子どもや孫が使うので、その期間くらいまで持てば十分。(3~10年)