屋根材と屋根工事の種類をご紹介!

屋根の仕組み

普段見ることが少ない屋根ですが、様々な形があります。平らな屋根。2面屋根。3面、4面7面~角度や家の形によって屋根面が大きかったり、小さかったりと様々です。屋根の構造はどうなっているのでしょうか?

棟上げ式を行うときは建物の骨組みの状態で行います。屋根の骨組の木を垂木と言います。その上に野地板を貼り付けます。一見屋根ができた感じですが、ただの板なので雨が降ると当然濡れますし、合わせ目から雨漏りします。そこでルーフィング(防水シート)を敷きます。このルーフィングが屋根の雨漏りを防止しています。その上に屋根材を置きます。

屋根材の種類

その1 昔ながらの瓦

神社仏閣などの屋根や和風の家に今も多いのが瓦屋根です。厚みや重さがあり、耐熱性、断熱性、遮音性、火災に強い屋根材です。粘土が材料で陶器と同じです。そのため、基本的には塗りませんし、塗れません。

その2 セメント系瓦

1970~1980年頃の高度経済成長期の住宅を大量に建設した時期に安く、瓦より早く製造できるので主流となりました。セメントに砂や小石をいれています。

こちらは塗装できます。

その3 トタン

北海道を舞台とした「北の国から」のドラマで五郎と純と蛍の家の屋根がこのトタン屋根でした。(知らない世代が多いかな?)牧場の牛舎などの屋根もトタンが多いですね。茅葺屋根をトタンに変えた古民家を地方では今もよく見かけます。火災防止にもなっていたのかもしれませんね。昭和中期にこの屋根がとても人気がありました。金属なので雨漏りに強いこと、安いこと、屋根が軽くなることで地震などでも倒壊リスクは減ったのではないでしょうか。
建築業界ではトタン屋根=瓦棒屋根と言います。塗装もできますし、上から新しい屋根材を重ねる工事もできます。

その4 スレート(コロニアル・カラーベスト)

セメントに繊維材料を合わせ強化した薄い板素材です。軽量・低価格・色やデザインも豊富です。表面塗装の耐久性、耐候性を高めたもの、熱を遮断する遮熱材、三種が石をイメージしたデザインなどもあります。
特定の時期に製造されたスレートにはアスベストが含まれていない上に、それに代わる成分も含まれていなく脆弱なものもありますので塗り替えの際にはご注意ください。

その5 ガルバリウム鋼板

基板が鉄でアルミニウム・亜鉛、シリコンから構成されたアルミ亜鉛合金メッキ鋼板です。金属なので多様な形状に対応できる素材です。
これまでの瓦やスレートに比べ軽量な屋根材で家屋への負担が軽減され、現在主流の素材となっています。

その6 ジンカリウム鋼板

ガルバリウム鋼板と似た成分構成に加え、屋根材表面に自然石や鉱石などを圧着した1段階上の素材です。

 

~質問コーナー~  屋根がどんな状態ならリフォームするの?~

Q.屋根の張替(葺き替え)とはどんな工事?

張替とは文字通り元々の屋根を剥がし、野地板やルーフィング(防水シート)など傷んだ箇所をしっかり修理することが必要な屋根に行います。また、棟(屋根面と屋根面の接合部)の傷みが原因で屋根面まで修理が必要な時も行うときがあります。張替を提案する場合は屋根の状態がかなり悪い時でもあります。

Q.屋根のカバー工法とはどんな工事?

瓦以外の屋根で既存の屋根と下地部分が大きく、または深く傷みがないことがカバー工法を行える条件になります。条件は正直一概には言えません。屋根と棟の状況、お客様のご希望に断熱・防音などがある場合にはカバー工法を提案することが多いです。カバー工法のメリットは工事期間が短く、価格も抑えられ、断熱・防音効果が良くなるので人気があります。

 

Q.屋根の塗装とはどんな工事?

皆さんがよく見るのは塗替え工法かもしれませんね。塗料を屋根に塗って屋根材の劣化を遅らせるものです。塗替え工法は紫外線・埃・雨などで既存の屋根が急速に劣化しないように行う工法です。まだまだ、屋根材、ルーフィングが問題なく利用できる場合に行います。最近は、塗料の種類も沢山あります。選ぶ基準はいろいろあります。それぞれおススメがあり、メリット・デメリットがあるので軽~くご紹介します。お客様の屋根の状態とご希望、そして人生設計をお聞きしながらご提案させて頂くことがベストな選択となります。

・アクリル樹脂塗料  アクリル樹脂を原材料にしている塗料です。発色が良く1950年頃から人気のあった塗料です。価格も安く、扱いやすいことから、DIY用で使われることが多くなっています。また、カラーバリエーションが豊富です。現在ではほとんど使用されることはありませんね。

・ウレタン塗料  安価・耐久性が少々劣ります。この塗料は雨樋・手すり・ベランダなど付属部分などがおすすめです。

・シリコン塗料  値段と耐久性のバランスが良いです。多くの場合、シリコン塗料をおススメする業者が多いと思います。

・フッ素塗料   蛍石を原材料にフッ素樹脂を配合している塗料です。高価な塗料の分、次の塗替え時期までの期間が長いことも選ばれる理由になっています。紫外線から屋根を守り劣化を防いだり、外壁やシャッター、航空機の塗装にも使われています。 

・無機塗料   無機塗料は鉱物などを含む無機物を使った無機塗料の為、燃えずらい性質があります。耐用年数も20年~25年と長い分、価格が高いですが汚れが付きにくく、低汚染性と言われています。しかし、この塗料は業者・職人の技術、知識、品質などが求められます。

・遮熱塗料というのもあります。この塗料はKAPENコラムでも書いていますが、東京オリンピックでも道路に使われていました。大きな工場や配送センターなどでも積極的に使われています。特に夏場の冷房費が安くなることが企業で選択される理由です。他の塗料より少し耐久年数は短いと言われていますが、自然環境保護、電気代の節約などを考える方に選ばれています。

突然の訪問業者へのお客様の本音

先日、「お宅の屋根の棟が剥がれているので屋根点検しましょうか?屋根に上がらせてください」と来たそうです。その業者はすぐにお断りして…。今度は業者に言われた屋根の事が不安でご近所に相談したそうです。正直、多くの方がこのような訪問業者に対して怖さと不信感を感じています。まずは会社所在地域に密着した企業を選ぶこと、そしてお客様が選んだ業者を少し長い目で観察を兼ねて関わって頂けるといいのではないでしょうか?KAPENでは信頼と安心を共に築き長いお付き合いをしていきたいと願っています。困ったとき、不安な時はいつでも声をかてください。ゆっくり話をして、適切な時期に適切な対応でお客様の大切な住宅を守っていきます。