屋根のカバー工法とは?検討するポイントとおすすめ屋根材のご紹介!

屋根のリフォーム

どんな時に屋根のリフォームを考えますか? KAPENに寄せられる屋根相談の多くは、訪問業者さんから指摘されたお客様が不安になりご連絡を頂くケースです。

現地調査の結果7~8割は今は必要ないですとお伝えしますが、残りの2~割は塗装もしくは屋根工事が必要な状態となっています。すでに雨漏りなどの症状が現れているケースがあります。その場合、大工事になってしまいます。さて、屋根リフォームには「塗替え」「葺き替え」「カバー工法」の大きく3つがあります。

今回は「カバー工法」についてお話します。ご参考にしてください。

 

雨漏りのダメージ

屋根・防水シートをすり抜け、雨漏りを起こすことは、それだけ屋根に大きなダメージが起きています。

雨水が天井の染み、あるいは雫となって出てくるまでには、山水のように時間が掛かって目に見える症状になっていることが多いです。

屋根の躯体の多くは木材で構成されていることがほとんどですから、雨漏りを起こしているとその木材が水を吸ってしまい、放置していると腐っていってしまうわけですね。

※躯体(くたい)とは?聞きなれない言葉ですね。リフォームやリノベーションなどで聞くことがある専門用語です。「躯体」とは建物の骨格部分のことを表す言葉で、建物を構造的に維持するうえで大切な部分を称して躯体といいます。

 

 屋根の役割 

屋根は人類が生活を始めた頃から寝起きの場にあったようです。古くは約一万年前の中石器時代、竪穴式住居と言われています。(埼玉県水子貝塚公園 )

柱を立て骨格を作り、アシなどの植物で屋根を作ったと言われています。一万年前から2022年までどんどん進化を続けています。

 

沖縄の昔からの瓦屋根は赤い瓦屋根です。(KAPEN沖縄支店より提供)

その瓦は張り替えるのではなく、セメントで瓦を固定していく施工をします。綺麗な赤い瓦は施工するたびに少しずつ白が多くなっていきます。台風上陸が多い沖縄。強風で瓦や屋根が飛ばないように重くなっているのかもしれません。耐震対策では屋根は軽くしますが地域によって施工はかわります。この工法は屋根カバー工法の起源なのかもしれませんね。

下の写真:長い時間、建物と生活を守ってきた沖縄の屋根は瓦が見えないほどセメントでおおわれています。

 屋根カバー工法とは?

既存の屋根を撤去せずに防水シートと新しい屋根材を重ねる工法です。

施工条件

・既存の屋根材に厚みや凹凸がなく平らなこと。※そのため、瓦屋根にはカバー工法はできません。

・既存の屋根・天井に雨漏りなどが無い。また、雨漏りがあったとしても躯体に問題が起きてない状態である。

 

屋根の傾きが緩い緩勾配の屋根には施工方法を理解している職人が必要。

・耐震の観点から屋根は軽い方が良いので、初めてカバー工法を行う。

 

屋根の種類

皆さんのお宅の屋根はどんな屋根ですか?

スレート屋根・カラーベスト屋根・コロニアル屋根、瓦、金属ですと、トタン、鋼板、アルミ、ステンレス、ガルバリウムなどあります。お客様よりご連絡を頂き屋根の種類を確認しても多くの方は「わからない」と答えます。いつも当たり前にある屋根ですがよくわからない方が多いです。

 

KAPENが使用している屋根材はディーズルーフィングです

なぜこの商品を選んでいるのか?

通常の鋼板屋根とディーズルーフィング屋根との比較

 

地震で住宅が倒壊する理由の1つに屋根の重さがあります。その為、カバー工法では軽いということが選ぶうえで大切な要素になります。

そこでKAPENではたくさんある屋根材からこの「ディーズルーフィング」を選びました。

 

屋根材の材料比較

 

 屋根業者ならどこでもできる??? 

カバー工法に限らず、屋根工事は技術・経験・知識が無いとできません。大きな屋根面や接続部の水を防ぐのはとても難しいことです。屋根の面が多くなればその接合部「棟」「谷」、壁と屋根がくっついていればそこには「雨押さえ」などの知識が必要です。KAPENにくる雨漏りの相談には、施工数年後に発生している他社案件が多くあります。その他、長期メンテナンスを行わず雨漏りが起きている案件もあります。

カバー工法の失敗例

雨漏りが起きている形跡があるのに、その処理をせずにカバー工法を行う。

既存の屋根と新しい屋根材の間に防水シートを入れない。

壁と屋根が直接重なり合う接合部をコーキング材のみで処理し、数年後に劣化したコーキング材の場所から雨漏りになるケース。

 

カバー工法のメリット

  工事費用を安く抑えることができます

  葺き替えより短期間で施工できます

  防音・断熱効果が増す

  屋根材を剥がさないのでゴミが少ない

  耐震性が増す

  長期メンテナンスが必要ない

 

カバー工法のデメリット

  屋根が重くなる

  施工業者が少ない

  部分修理工事が難しい

  野地板など屋根の躯体部分が劣化しているとできない

  瓦屋根はできない

 

 完成までの流れ 

カバー工法の経験・知識のある業者としっかりと相談しましょう

 1、KAPENに無料相談を申し込む。屋根材・防水シートなどの状況を確認した後に相談しながら決めましょう(KAPENでは最良の提案を行っています)

 2、施工準備スタート(ご近所へご挨拶、材料足場の手配、職人の駐車場確保など)

  2ー1 足場設営 (高圧洗浄※藻や苔がひどい時) 棟板金・貫板・雪止め金具などを取り除きます。

  2ー2 乾いた屋根に防水シートを張ります。隙間なく重なる部分を多めに取り雨対策(雨仕舞)をします。

ソース画像を表示 防水シートは低価格低品質の商品を選ぶのはやめましょう。最近の屋根材はとても製品が良いので防水シートが先に劣化してしまうと、無駄な出費が起きてしまいます。

  ※ 「屋根の種類と張替について」をご参照下さい。

 2ー3 屋根材を張ります。屋根の接合部から雨が入らないように、流れ込まないように施工します。

 

 完成までの写真です

ソラーパネルを下し、棟・ケラバ・軒先の金属と貫板(ぬきいた)、雪止めを外していきます。

ルーフィングを敷き、抑えの貫板をつけました。

片面は張り終わりました。ルーフィングの上に張ることで雨から屋根を守ってくれています。雨漏り修理の依頼で屋根を調べると、このルーフィングがキチンと設置されていなかったり、隙間が空いていることがあり驚かされます。

抜き板に棟カバーを取り付けます。

 

いよいよ完成です

 

ソーラーパネルをのせて完成