屋根工事に関する法規制と緩和

国の誘導もあり、太陽光パネルのブームが関東圏内でも再来しています。

一般住宅における太陽光パネルの設置の多くは住宅の屋根に取り付け、屋根補修や葺き替え、カバー工法など屋根工事がかかわることが多いです。

ただ、むやみやたらに太陽光パネルを取り付けていいものではなく、太陽光パネルは相当量の荷重がありますので住宅の構造体力上の安全を確保したうえでの設置が必要となります。

これまでは施工店が屋根の状態を調査して、問題ないと各社が判断した場合に設置をしていましたが今後はどのようになっていくのでしょうか?

 

屋根工事に関する法規制と緩和

原子力発電に頼れない今、エネルギー不足が大きな課題となっています。2023年6月からは電気料金の値上げが実施され、エネルギー不足に拍車がかかていることが分かります。

そこで目を付けたのが日々注がれている太陽光エネルギーで、太陽光パネルの機能により電気エネルギーへと変換が行われるという利点から、以前は訪問販売業者の各家庭への活動によりブームがありました。売電制度の縮小により取り扱う会社も減っていましたが、今回国からの助力もあり、再熱し始めている状況です。

 

太陽光パネル設置ブームの注意点

国の方針として、「2030年までに新築戸建ての6割に設置されていることを目指す」とあります。一般住宅への太陽光パネル設置を促す流れでは「住宅の知識がない業者の参入が見込まれる」ために気を付けなけらばならない点があります。

屋根が危険な状態かどうかもわからずに太陽光パネルを押し売りしてくる

悪徳な訪問販売業者を見分けなければならない

屋根葺き替え、カバー工法をするには確認申請が必要となる??

など気を付けるべき点があります。それぞれ具体的に見ていきましょう!

 

住宅知識なく、太陽光パネルを押し売り

新築時あれば太陽光パネルを設置することが設計に組み込まれていますが、後付けする場合にはその建物を建築した当時にはその想定がなされていません。そのために、スレート屋根・瓦屋根の状態を見極めることが必須となります。現在よりも負荷をかけるわけですので、倒壊の危険性はもちろん、雨漏りの危険性が高まることになります。

営業マン自身に知見がなくとも、しっかりしている会社であれば屋根工事業者を呼んで、状態の確認を依頼します。

 

悪徳な訪問販売業者の見分けが大事

屋根修理や屋根工事の契約を目的とする訪問販売業者が現在大きく問題として取り上げられています。屋根の訪問販売業者についてはほとんどが過度な不具合の指摘、または虚偽の不具合を指摘します。特殊詐欺同様に親切さを装って様々な手法で回っているので、本当に親切で声をかけてくれたと思ってしまう方がまだまだいるようです。

・「近くで工事をしている者ですが、棟板金が浮いていた(瓦がずれていた、漆喰がとれている、釘が浮いている など)のが見えたので心配でお伺いしました~」

これには「親方が気付いて伝えて来いっていわれたので~」「たまたま通りかかったら見えたので~」など言い回しは多岐にわたります。

・訪問販売業者の特徴として当日中での点検、見積り、契約が有名ですが、日を改め、アポイントを取得して改めて点検して契約まで誘導するパターンもあるみたいです。

通報・検挙数が増えているそうですが、恐らくは訪問販売業者の数が増えているから通報・検挙数も増えてきているのだと考えられます。KAPENへの問い合わせでも訪問販売業者に不安を煽られたことがきっかけの人も少なくありませんので注意が必要です。

これだけ屋根工事の訪問販売業者が回っている中、太陽光パネルの訪問販売業者まで参入してくると極端な話、間違った事実でも本当のことであると思わされてしまうのかもしれません。

悪徳な訪問販売業者に引っ掛からないためにはお客様ご自身が屋根工事や太陽光パネル設置を取り扱っている会社の口コミや所在地に材料置き場があるのかなどを調べて問合せをされることが一番の秘訣です。

 

屋根葺き替え・カバー工法には建築確認申請が必要??

建築基準法の改正によって、これまで確認申請の必要がなかった屋根の葺き替えやカバー工法などの屋根工事をする際には、一般住宅であっても2025年4月からは確認申請が必要となる予定でした。詳細は「4号特例の廃止」で検索していただけるとお分かりになるかと思います。しかしながらつい先日、2023年3月31日の国交省から「葺き替え工事とカバー工法は確認申請が不要」と通達があり、確認申請が免除されることになりました。

そのため新築時、増築時のような大掛かりな書類作業はありません。

 

太陽光パネル設置における法改正

屋根工事における法規制が緩和された一方で、太陽光パネル設置における法規制が定まりました。まだ先の話にはなりますが、2025年4月にスタートする内容で、国土交通省が指針を出しています。

太陽光発電システムの設置には構造安全性の確認が必要

屋根に設置する太陽電池アレイの重量は4kWシステムの場合で約3,900~5,400N(約400~500kg)程度の重量。おおむね、100~150N/㎡(10~15kg/㎡)で積雪換算で5~7cm程度。

建築基準法では、屋根の仕様によって「重い屋根」と「軽い屋根」で分類しています。

重い屋根:陶器瓦、セメント瓦

軽い屋根:化粧スレート、金属板、アスファルトシングル

 

どのように構造安全性を確認するか

太陽光パネルを設置することに対して構造体力上安全であるか、耐震診断や構造計算(許容応力度計算)等により安全性の確認をすることが必要です。あわせて、建築図面と現況との整合性や劣化状況等の確認をするためにインスペクションを行うことが望ましいです。

また、1981年5月31日以前の旧耐震基準の住宅については、現行の建築基準法に適合していない場合は、太陽光パネル設置を考慮したうえで耐震診断や構造計算等により耐震性を確認し、適切に耐震補強を実施してください。

1981年6月1日以降の新耐震基準の住宅においても、太陽光パネル設置を考慮したうえで、壁量計算で想定されている屋根荷重との比較や耐震診断、構造計算等により構造の安全性を確認し、必要に応じて適切に耐震補強を実施してください とされています。

構造安全性が確認できない場合には、太陽光パネルの設置を不可と判断するとのことです。

 

上記はほんの一部を抜粋したものでまだまだ多くの留意点が存在しますが、太陽光パネルを後付けする際に覚えておきたいことは、「屋根の劣化状態」によって屋根塗装や屋根の葺き替え、屋根カバー工法を検討する必要があるということです。

 

屋根材をガルバリウム鋼板に替える時に気を付けること

これから屋根を葺き替える、あるいはカバー工法(重ね張り)をして、ガルバリウム鋼板に変更する人は、その製品が太陽光パネルを取り付けられるのかについて注意してください。

・屋根材の形状によっては取り付けられない

・特定の取付金具でなければならない

といったことが起こりえます。

 

経験豊富な太陽光パネル設置業者や屋根工事業者、屋根材メーカーに確認が必要です。

屋根に関する工事は足場費用が別途発生してきますので事前情報の精査が大切です。

 

私たちKAPENは屋根・外壁の修繕専門店ですので太陽光パネル設置の前に屋根点検をお任せください。

 

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