埼玉県日高市 A様宅屋根カバー工事開始

A様にお会いしたのは、9月の初旬の暑い日でした。

御主人様・奥様共に気さくで朗らかな方です。2023年の夏はとても暑く「花が育たない」「植木がかれた」「畑の農作物が育たない」と埼玉・東京・神奈川・茨木などのお客様と話すと、どこへ行ってもそんな話がでていました。そんな中でもA様邸には綺麗な花が咲いていました。左からご主人様、真ん中は奥様、右はKAPENの営業の山本です。花を育てるのが好きな山本はとても楽しそうです。

今回の工事は屋根カバー工事と雨樋交換

屋根カバー工法・破風塗装・雨樋交換です。屋根カバー工法は今ある屋根にもう一つ屋根を置いていく工法です。その場合、今より少し高くなるので屋根の雨水が雨樋に入らず樋を超えて下に落ちてしまいます。地面に雨水が落ち続けると建物の周囲が濡れてしまいます。湿気がコンクリート素材の基礎を湿った状態になります。建物は湿気を嫌いますので、建物を守るために雨樋の位置の調整を行います。A様邸の外壁はもともとモルタルでしたが数年前に外壁カバー工法を行っていました。しかし破風の部分はモルタルです。その為、雨樋金具の位置調整で破風に穴が出来てしまうので穴を埋める工程ができます。その時にその部分だけ色がポツポツ違うと目立つので破風塗装を行います。

 

 

この日、工事前のご挨拶と最終打ち合わせで建物全体の写真を撮ってきました。現調時も話を聞きましたが2階の屋根軒下にあまり大きくはありませんが綺麗なスズメバチの巣がありました。聞けば5年以上前に巣ができ、次の年には空っぽになったそうです。

 

 

スズメバチの巣は

古くから商家や旅館などでは、スズメバチの営巣が終わった大きな巣を縁起物として大切に飾ったり、撤去せずにそのまま保存したりする風習があります。スズメバチの巣には入り口が1つあり、そこからたくさんのハチが出入りすることから、商売繁盛・千客万来の願いが込められているのです。

個人のお住まいでも縁起物として扱われることがあります。
スズメバチは、天敵に狙われにくく災害の危険性が少ない場所を選んで巣を作りますので、安全な家屋であるとスズメバチに認められたという証でもあることから、お守り魔よけとして大切にされることもありますと、ネットで書いてあったこと、以前そんな話を聞いたので綺麗なまま外しました。工事完了後に渡したいと思います。(喜ぶか??とKAPENの幸田が首をかしげています。皆さんはどう思いますか?)

 

 

KAPEN社長の嘉数が綺麗に取れたので嬉しそうです。この後、下校中の小学生が「すげ~ハチの巣だ!」と興味を持っていたので、プチ観察会を行ないました。子どもたちは中をみて「六角形になっている」ことを発見していました。外側の薄い落ち葉のような欠片を少しずつ持って帰りました。「子どもさんが安全に元気に大きくなれますように」と願いながら。

工期は約3週間

開始から今日で3日。足場も整い破風塗装が始まりました。この後、屋根のカバー工法を行います。完成が楽しみです。

No.1

下がり棟の先端部分

No.2

大棟の部分

No.3

大棟の部分

上記写真は屋根の「棟」という部分です。錆びが酷く板金の釘も浮いてます。抜けている場所もありますね。A様邸の屋根は陽当り、風通りも良い立地です。No.2と3を見てください。屋根材との間に隙間があります。場所によっては1cm以上浮いていました。ここまで隙間があるという事は、野木板は痩せてボロボロになっているとおもいます。留め釘は浮いているか、無くなっています。この状態で放置していくと棟板金が剥がれ飛ぶことがあります。今の状況でも雨漏りのリスクが大変高くなっています。今回のように少しでも症状が出てくると、強風・高低温・雨・湿度など悪条件や厳しい気候を繰り返すことで劣化速度は加速します。今回、A様より雨漏りのお話は聞いていませんが、雨漏りの心配はありませんでした。

屋根カバー工事開始

屋根のカバー工事の流れは屋根と屋根の角度が変わる接合部にある棟板金と貫板を撤去します。年数が20年を超えているので中はボロボロでした。その為、釘が浮いてしまったのです。これでは棟板金を支えることはできません。それらを撤去後は古い屋根の上にルーフィングを貼っていきます。隙間なくしっかり張ることが大切です。現地調査写真でもはっきりと釘浮きと隙間を確認できA様も驚かれていました。

 

 

雨樋交換と設置位置の調整を行っています。カバー工法を行うと屋根の高さが変わります。雨樋は屋根の高さと流れる角度を計算して設置しています。その為、雨が降ると雨樋へ流れるようになっています。しかし、屋根の高さを変更したことで雨樋の外へ落ちることがあります。大雨の時にその症状が発生します。雨樋は建物の近くに水たまりができないようにするためにあります。(参考資料 雨樋の役割りについて)大雨がそんなに年間多く降ることはそれほどないとおもいます…が、(異常気象が増えているので、お客様にどうするかを決めて貰っています。)今回A様のお宅は位置変更と雨樋の交換もご依頼いただきました。ご自宅周辺は川もあり以前は田んぼもありました。ここは当時から稲もよく育つ風通りと陽当りのいい場所です。しかし、田んぼがあり、川の水面の高さとあまり変わらないので水はけが少々心配な場所でもあります。その心配を限りなく減らすために、今回は安全策として位置の変更を兼ねた雨樋交換を選択されました。

 

 

屋根カバーを葺きます。

この後、山になっているところは貫板を置いて棟板金を付けます。ルーフィングから板金を設置する工程は雨漏りが起きないようにする上でとても大切です。谷になっているところは谷板金を設置後に屋根カバー材を設置していきます。屋根も昔の瓦屋根やトタン屋根時代と大きく変わってきています。また、メーカーによって特徴があります。KAPENでは長年雨漏りの工事を行って得たノウハウから、より安全な対策方法を経験則から行っています。できる限り長い期間雨漏りが起きない工夫をこだわりを持って行っています。

注意:【専門知識を持った業者を選んでください。最近はネットやホームセンターなどで誰でも部材を購入できます。品質及び性能はともかく、皆さんでも買えます。犬小屋を作った時に屋根に使った!という人もいました。その為、専門知識が無い業者が買って工事をすることができることから雨漏りの被害が起きています。十分気を付けて業者を選んでくださいね。】

これは屋根カバーを吹き終え、これから棟板金・谷板金(本谷板金ともいいます)を設置していきます。

写真左上の木材が貫板になります

工事終了後の初点検

 

棟板金も安心です

 

工事終了後、半月が過ぎお会いして話を聞いてきました。最初に話したのはまだまだ暑い時期でしたが、すっかり晩秋になりました。施工後、どうですか?と質問すると「大雨もなく屋根の効果はまだわからないわ~」と回答がありました。そうですよね~と思わず、うなずいてしまった。屋根のカバー工法を行うと夏と冬の断熱効果が期待できます。間もなく訪れる冬に、昨年と少し違う省エネ効果を感じるのではないでしょうか?になり乾燥する季節に入りました。屋根カバー工法を行うので今年の冬、来年の夏は過ごしやすくなるでしょう。

庭の花も綺麗に片づいて、冬支度。「金のなる木」が何本も大きく太くなっていました。よく見ると蕾がありました。

 

 

右がご主人様です。奥様は顔出しNGでしたがご主人様はOKを頂きました。ご夫婦共にとても気さくな方です。A様から話をお聞きして、今回KAPENを選ぶまでの過程は大変慎重に選ばれていました。何度も訪問する訪問業者からの話を冷静に聞き、数社の合見積もりを取り、各社の説明を聞きながら人を見て決めたとのことです。社長の嘉数から受けた説明の中で、屋根カバー工法のメリットとリスクもよかったようです。やはり金額も高いので納得して行いたい…。それでも正解は分からないのよね。と話していた奥様はとても誠実な方だと感じました。散歩にいくと向こう側の道から綺麗になった屋根が見えるのよ!とても嬉しい!と話してくれました。

最後にご主人様と営業の山本がの写真撮影です。帰り際に奥様が話していた、「これから30年持つ屋根だから、それを励みに私たちも30年元気にがんばるわ!」と笑顔で話されていました。

施工事例A様邸