開口部:サッシ、ドア 等 とは

壁や屋根に対し、窓や出入り口を設けるために切り開いた部分のことを指します。

換気口や屋内のドアなども広義では含みますが、通常は外装の開口を指しています。

 

平均的には1件の住宅に20か所以上の開口部があるようです。

この開口部まわりは雨漏りの発生が多い部分ですが、

これだけの数があると何かしらの不具合が発生してしまうのもおかしくはないですね。

 

開口部の役割としては、光・空気・景色などを取り込むことがあげられます。

ただ、現代では技術の進歩により窓を閉めていても換気ができる仕組みが普及しているので空気の取り込みについてはその役割が薄らぎつつあります。

 

開口部の問題点としては、開口部を設けるために躯体を切り抜くため、構造体力上の弱点になる点があげられます。

そのために住宅の設計においては耐力壁の量を十分に確保し、的確に配置することが必要不可欠となっています。

 

【 開口部の問題点 】

開口部の4つ角は建物の応力が強く影響され、地震などの外的力が建物に加わることでひび割れが発生しやすくなっています。

さらに先程も書きましたが、統計上雨漏りが発生しやすい場所でもあります。

外壁の止水層が連続的でなく、開口部枠との防水処理が不完全になりやすいために雨漏りが発生します。

近年では、窓の断熱性能を向上させるために複層ガラスや二重サッシなどが使用されることで

その重さから変形の不具合が発生しやすくなっていることもあげられます。

 

少し角度を変えた話では、昔からある雨戸があまり設置されなくなったことで、

強風時の飛来物による被害が以前よりも多く鳴ってしまっています。

割れるだけならまだしも、その破られてしまった部分から風が大量に入り、

侵入した逃げ場のない風が屋根へと向かい、屋根が飛ばされてしまうことが発生しています。